シリコン塗料で外壁塗装を行うメリットとデメリット

塗装業者を探すことはあっても、塗料の事なんてわからないですよね?でも、外壁や屋根の塗装で、どんな塗料を使うかは重要な問題なんです。なぜかというと?塗料によって耐久性や遮熱性などがかわってくるからです。

では、業者から勧められた塗料がもし「シリコン塗料」だとしたらどうでしょうか?

シリコンという言葉は、よく聞いたことがあるのではないのでしょうか?「整形で鼻か何かにつめてるもの?」ってイメージあるかもしれませんね?でも外壁塗装の世界では、現在はシリコン塗料が一番標準的な塗料なんです。

なぜならシリコン塗料は、塗料としての機能のバランスが抜群に良くて耐久性が高く、そして価格も安いです。ですから外壁や屋根の塗装に一番使われている塗料です。シリコン塗料で塗装すれば、問題はありませんが、若干のデメリットもあります。

では本日は外壁塗装の親方を30年やっている私がシリコン塗料について解説します。

外壁塗装で1番使われるシリコン塗料の特徴は?

まずはシリコン塗料のメリットとデメリットを紹介します。

シリコン塗料のメリット

✔コストパフォーマンス(機能が高くて、価格が比較的安い)
✔耐久性が高い
✔光沢・ツヤがある仕上がりで、しかも長持ちする。
✔汚れが付きにくい
✔耐候性が高い(太陽・雨風、温度変化、紫外線に強い)
✔透湿性が高いから結露しにくい。(通常は湿気が通さないから結露します)
✔撥水性が高い
✔耐熱性が高い

シリコン塗料のデメリット

✔塗膜が固い
✔10年後に塗膜が劣化して、新たな塗料を塗る場合に塗料の密着が弱い
✔10年も経つと、地震の時にひび割れが発生することも

価格が安くて、これだけのメリットがある塗料はシリコン塗料だけです。(昨今はラジカル塗料がさらに良い塗料と評判ではあります。)そしてデメリットは塗膜が固いという点のみが弱点と言えるでしょう。

シリコン塗料とよく比較されるのが、ウレタン塗料とフッ素塗料です。塗装業者と話しをするときは、次の塗料のグレードを頭にいれておきましょう。

①高耐久性の「フッ素塗料」
②標準的な「シリコン塗料」
③昔の塗料の「ウレタン塗料」

シリコン塗料よりフッ素塗料の方が、耐久性や機能が高いのですが当然コストも高いです。さらにフッ素塗料は塗装が難しいという欠点があります。

ウレタン塗料は機能のバランスも悪くありませんし、そして値段が安いのがウレタン塗料です。しかしウレタン塗料は、シリコン塗料より耐久性がおとっており、長期的にみると「ウレタン塗料」より、「シリコン塗料」の方が安くなります。

この点がウレタンからシリコンが外壁塗装の主役になった大きなポイントと言えます。

シリコン塗料と他の塗料の価格比較

下記は30㎡の屋根と外壁の施工を行った場合の価格比較表です。

シリコンの価格表

※塗料の耐用年数と保証期間は同じではありません。メーカーは通常保証期間は短めに書いています。ここではリアルな耐用年数を書きました。

この表から、シリコン塗料のコストパフォーマンスが抜群なのがわかります。塗料は価格だけで選ぶと、長期的に塗り直し回数が増えるために高くつく場合があります。

ウレタン塗料は”木部”や”塩ビ”とかの塗装には重宝されていますから、今でも現役の塗料です。先に書いた記事でウレタン塗料についてまとめた記事がありますからご覧ください。

塗料として現在、標準的なのはシリコン塗料であることは間違いありません。

シリコン塗料のタイプ

①水性と油性

シリコンだけの話ではありませんが、塗料には水性と油性(溶剤)のタイプがあります。プロが使うのは油性です。なぜなら素地との密着性が高く、仕上がりもいいからです。しかし注意点があります。それは”臭い”についてです。下記の表をご覧ください。

  機能 臭い
油性 高い 強い
水性 低い 弱い

つまり、臭いが強い方が付着率が強くて、乾燥も早い高性能塗料ということになるのです。だから塗装の臭いや「ご近所さんに臭いが迷惑になるのが絶対嫌だ!」という方は水性のシリコン塗料を使ってもらうように業者に相談しましょう。

②1液と2液型

シリコン塗料には1液と2液型にタイプが分かれています。簡単に説明すると、1液型は1つの缶で混ぜないで使いますが、2液型は主剤と硬化剤の2つの缶を混ぜて使います。下記の写真は2液型です。以下のように混ぜて使います。

2液型は保存が利きませんので、一回の塗装で使い切ってしまいます。

koukazai 1液と2液

1液型は混ぜないから作業が簡単です。その分値段も安いです。しかしプロが使う塗料ではありません。プロが使う塗料は2液型です。硬化剤を混ぜて使うから仕上げがキレイになるからです。

ですがメーカーも技術革新を進めており、最近は1液型でも性能が高くなってきています。

外壁や屋根の塗装は3回塗りが基本

これもシリコンに限った話ではありませんが、壁の塗料は3回塗りが基本です。

それを「下塗り」「中塗り」「上塗り」と言います。そして、下塗りにはシリコン塗料が使われることはありません

シリコン塗料が使われるのは、「中塗り」と「上塗り」です。下塗りには、シリコン専用の「シーラー」や「フィラー」という下塗剤が使われます。

シリコン塗料の注意点

外壁と屋根を同じ塗料を使うと発生する問題

屋根も外壁も同じ時期に塗り替えをすると、コストパフォーマンスの高いシリコン塗料でまとめてやってしまうのは、一見コストや耐久性からみてもいい判断かもしれませんが、問題があります。

そもそも過酷な環境の屋根と、外壁では塗料の耐久性も異なってくるのです。例えばシリコン塗料で外壁で耐久性が10年と考えたら、屋根だと7年です。

ですから7年後に屋根の塗り替えをするとしたら、わずか屋根塗装の3年後に外壁の塗りかえをすることになります。

こういう時は、外壁と屋根では使う塗料を変えるのがポイントです。例えば10年後に塗り替えを考えるとしたら、屋根は耐久性抜群のフッ素塗料を使って、外壁はシリコン塗料を使う。そうすると塗り替えのタイミングがだいたい同じになります。

足場代というのは施工の20%にもなるので、外壁と屋根の塗り替え工事は同じタイミングでおこなった方がいいでしょう。

腕の良い塗装業者ほど、その時の工事だけではなく、次の塗り替えまで視野にいれて工事をするものです。

除雪機の雪よけにも使われるシリコン塗料

シリコンはとにかく汚れに強い性質ですから、例えば除雪機に雪が付着しないように使われますし、自転車のギアとかを潤滑させるためのシリコンスプレーは重宝されています。

こういった性質はシリコンが、汚れに強くてツヤツヤな光沢をもたせる成分だからです。ですからシリコン塗料は外壁塗料のいろんな素地(コンクリート、モルタル、ALC、スレート、トラン、窯業系サイディング、金属サイディング)にも使われる理由なのです。

シリコン塗料のまとめ

シリコン塗料は10年前くらいに開発されて、それまで耐用年数が7年くらいが限界と言われた塗料の限界を一気に伸ばした画期的な塗料なのです。そのコストと機能の高さから業界ではスタンダードな塗料なんです。

だけど、最近ではラジカル塗料という、新しい高機能塗料が誕生し、価格もシリコンと同じくらいなので、ひょっとしたらシリコン塗料が徐々に使われなくなる時代がくるかもしれません。

シリコン塗料とラジカル塗料で迷う場合は、業者に相談してみましょう。業者を選ぶときは一括見積サービスを使えば、中立のサービス業者が3社程度紹介してくれますから、外壁塗装を行うときは必ず利用しましょう。

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1 個のコメント

  • […] シリコン塗料は、すこーしだけ、”ひび割れ”や”重ね塗りしずらい”などの弱点もある塗料だけど、たいしたことじゃない。また日々、大手の塗料メーカーがシリコン塗料の新製品を開発してて、これといった弱点もないし、現在ではもっとも一般的な塗料なんだ。シリコン塗料についてはこっちの記事でもっと詳しく書いてあるから、もっと知りたい人も見てくれよ。 […]

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