シーリングの打ち替え|時期・種類・費用・注意点

外壁で現在もっとも使われているのは、「窯業系サイディング」です。そしてそのサイディングボードの隙間はシーリング(コーキングともよばれます)というゴム状のもので埋まっており、誰でも見たことがあると思います。

シーリングの打ち替え時期は10年が目安になります。

「そんなのほっといても大丈夫でしょう?」
「その辺の家のシーリングもボロボロだから問題ないでしょう?」

と思われがちですが、シーリングを劣化したまま放っておくと、雨水が侵入し、建物自体の劣化を促進してしまいますから、シーリングの張り替えは必ず行います。そしてシーリングの一番の注意点は「シーリング専門の職人」が行わないと、仕上がりが良くないということです。

そう、シーリングの塗り替えは、きわめて難しく、塗装とはまた違ったスキルなのです!私もシーリングの打ち替えが必要な時は、シーリング専門の職人にお願いします。それが業界の常識です。

本日は外壁塗装で親方を30年やっている筆者がシーリングについて解説いたします。

シーリングの役割

サイディングボードやALC外壁の隙間を埋めるものとして使われます。パネルとパネルの間には、隙間ができますから、そこにコーキング材をつめて、外壁から水や汚れが侵入しないようするのです。

そして地震などの揺れで外壁にヒビが入らないように、衝撃を吸収してくれる役割がシーリングにはあります。

シーリングはその他にも、壁の補修材としても広い用途で使われています。

シーリングの劣化の時期

シーリングは3年から5年もすれば劣化してきます。シーリングを交換することを「シーリングの打ち替え」といいます。シーリングは紫外線にあたると劣化が早まりますから、場所によって異なりますが、10年を打ち替えの目安にします。

また補修方法としては、「打ち増し(増し打ちとも呼ばれます)」という方法もあり、古いシーリング材の上から塗りつける方法ですが「増し打ち」は古いシーリングをはがさない、そのまま新しいコーキング材を塗り付ける工法ですが、コストは安いのですが、あまり長くは持ちませんから、劣化した場合は、打ち替えが基本です。

そしてシーリングの打ち替えは難しい作業で、塗装業者が行うのではなく、シーリング専門の業者や職人が行うということを頭にいれておいてください。(塗装業者にしたら、怖くてシーリングの打ち替え、なんかできません!必ず専門の職人に依頼します。)

シーリングの劣化の症状

健全なシーリング

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まだ打ち替えが必要のない、元気なシーリングです。

 

しわ・ひび割れ

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紫外線により、シーリングが伸びたり縮んだりする状態です。

痩せ

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シーリングの分量が少なくなることでおこる現象です。

 

ベタベタ・柔らかくなる

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壁の塗装に可塑剤(かそざい)という柔らかさを増す材料が使われている場合、コーキングがこのような状況になることがあります。

シーリングの打ち替え手順

◆シーリング材の除去

古いシーリング材をキレイに除去します。壁に密着しているシーリング材もカッターでキレイにはがします。

◆バックアップ材がある場合は交換を検討

シーリングの奥には「バックアップ材」という、太いコードのようなものがある場合があります。その場合バックアップ材の劣化具合を見て、バックアップ材を交換するかどうか判断します。

※バックアップ材の写真

バックアップ材の役割は、シーリングと密着しない点です。

つまりシーリングが3面密着してしまうと、柔軟性が損なわれますが、シーリングの奥にバックアップ材があることで、シーリングと密着しないため、柔軟性が維持されます。またシーリングの深さの調整の役割もあります。

◆養生テープ

旧シーリングがとれたら、シーリング材が余計な場所につかないようにサイディングボード部分をテープでしっかり保護します。

◆下塗り剤を塗る

シーリング材を塗る前に下塗り剤の接着プライマーをぬります。シーリング材がしっかり密着するようにします。

◆シーリング材の充てん

コーキングガンを使用してシーリング材を充てんします。

◆へらおさえ

コーキングを充てんしたあと、空気が入らないようにヘラでしっかり密着させます。

◆養生テープをはがして、乾燥

養生テープをはがして、乾燥させます。

シーリング材の種類

◆アクリル系

新築のALCパネルに使われますが、耐久性がないため塗り替え時に使われることはありません。非常に安い。

◆ウレタン系

耐久性が強いが、紫外線に弱く、ほこりもつきやすい。ウレタン系のシーリング材の上から塗装して、塗膜で覆うときにウレタン系が使われます。

◆ポリウレタン系 ← よく使われます

弾力性に優れるが、紫外線劣化が弱いので、通常塗装して覆う。

◆シリコン系

耐候性、耐熱性が強いが塗料を上から塗ることができない。また目地周辺が汚れる。

◆変成シリコン系 ← よく使われます

耐候性、耐熱性がシリコン系に劣りますが、目地周辺の汚れに強く、塗料を上から塗ることができます。

◆油性コーキング

皮膜を形成しますが、中は固くならずやわらかい。外壁の亀裂箇所に使われます。

◆ポリサルファイド系

接着性が高い、シリコン材。金属類への使用が適さず、石地目に使われます。

シーリング材の2つの施工方法

シーリングの施工方法は下記の二つがあります。

①カートリッジタイプ

カートリッジタイプは、施工が早いです。なぜならシーリング材がいつでも打てるようになっており、施工前の準備と施工後の掃除がカンタンですから職人が喜びます。しかし値段はカートリッジタイプの方が高くなります。

②2液を混ぜて作るタイプ

2つの液を混ぜて、シーリング材を作ります。そのため施工間に準備と、まぜるのに使った缶や撹拌機をキレイに掃除する必要があるため、施工に時間がかかります。しかしカートリッジタイプよりコストは安くなります。とはいえ、工事で一番費用がかかるのは職人の人件費ですから、2液型が安いとは言い切れないところはあります。

シーリング材の打ち替え工事の費用

シーリング材の工事は、通常の戸建ての場合、シーリングのうち替え面積によってかわりますが、だいたい下記の費用を基準にするとよいでしょう。

コーキング打ち替え費用:20万円~40万円

まったく一般の人では費用感のわからないものですから、もしシーリングのうち替えで、「100万円です!」と言われた場合は明らかに高額ですから、業者を変えたほうがいいです。

シーリング材の打ち替えの注意

シーリングはあまり目立たない部分ですが、10年を目安に打ち替えを検討します。できれば外壁塗装と同じタイミングで打ちかえるのがベストです。

そして、シーリングで一番気を付ける点は「シーリングの打ち替えは極めて難しい作業」という点です。ですからシーリング専門の職人に依頼しないと絶対に上手くいきません。

防水とシーリングの両方が専門の会社や職人もいますが、できれば「シーリング専門の職人やその職人にがいる業者」に依頼しなくてはなりません。

そして、シーリングの打ち替えが専門の職人や業者を探すなら、一括見積サービスで申し込みましょう。入力すると、電話がかかってきますから「シーリング専門の職人に依頼したい」と言えば、2社~3社を紹介してくれます。

このように一括見積サービスは、業界を知らない素人にも本物のプロを紹介してもらえるサービスなので、便利な世の中になっています。

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