「ローラー塗装」を「吹き付け塗装」と比較|外壁塗装

外壁や屋根の塗装には主に手塗りの「ローラー」と「吹き付け」が比較されることが多いですが、どちらがいいのでしょうか?

現在塗装の主流は「ローラー」と「刷毛(はけ)」を使った手塗りの塗装です。その理由は塗料の飛散が「吹き付け」に比べて、少なく仕上がりが綺麗だからです。また吹き付け塗料は、塗料の飛散が激しいため、年々使われなくなっている事実があります。

しかし吹き付け塗装には、モルタル壁に凝った模様を作れる長所があります。本日は外壁塗装で親方を30年やっている筆者が「ローラー」と「吹き付け」のメリット・デメリットを比較しながら解説いたします。

ローラー塗装のメリット・デメリット

ローラー塗装は、施工ごとに新しいローラーを専用の棒(ハンドル)に装着して使います。ローラーは一本400円~800円程度です。

モルタルの外壁 ローラー

◆ローラーのメリット

・塗料の飛散が少ない
・塗料の飛散が少ないから無駄も少ない
・塗料の飛散が少ないから養生の手間も少ない
・塗りが均等で、ムラが発生しづらい
・技術力が低くても塗りやすい
・デコボコの面にも毛足の長いローラーで対応可能
・高い場所の塗装が安全
・塗料の付着が強い
・厚く塗れる

◆ローラーのデメリット

・仕上がり方がどれも同じようで個性がない。画一的
・ローラーが入らないような細い箇所は塗装できない
・吹き付けより塗装の時間がかかる
・雨戸などの複雑な形のものの塗装に向かない
・職人が下手だったり、安いローラーを使うとローラーの毛が外壁についたままに

外壁塗装のほとんどは、ローラーによる手塗りです。希釈率の低い塗料を擦り付けるように塗ることで、塗料の飛散が少なく、塗膜を厚くぬることができます。デメリットは、吹き付けに比べると、塗装の時間がかかったり、仕上がりのデザインが画一的になってしまう事です。

しかし、ローラー塗装であってもやはり職人の腕が重要ですから、業者の選別がもっとも大切になります。

ローラーの毛の長さによる違いとは?

ローラーには、「長毛」「中毛」「短毛」の三つがあります。

◆長毛のローラーの特徴

毛が長いと、それだけ塗料の含みが良くなりますので、ひと塗りで広く塗れるため作業性が高まります。デコボコの面も毛がないので、塗り残しなく濡れます。

◆中毛のローラーの特徴

長毛と短毛の両方の特徴を持ったローラーです。多少のデコボコの面も綺麗に塗装できる万能タイプのローラーです。

◆短毛のローラーの特徴

毛が短いほど、きめ細かい仕上げになります。また窓枠など障害物が多い箇所の塗装に向いています。

吹き付け塗装のメリット・デメリット

吹き付け塗装は下記写真のような、スプレーガンを使って塗装します。

吹き付け

 

◆吹き付けのメリット

・塗料に細かい石を混ぜると、さまざまな仕上がりになる
・塗装時間が早い
・工場や倉庫のような塗装面が広い場合は塗装が早い
・費用をおさえることができる

◆吹き付けのデメリット

・塗料を大量に使う
・養生するのに手間がかかる
・塗料の付着が弱い
・職人に高い技術が求められる
・吹き付け塗装ができる業者が少ない

吹き付け塗料は、仕上がりが綺麗で多様性があり、施工時間もローラー塗装より短いという大きなメリットがありながら、外壁塗装では主流ではありません。それには2つの理由があります。

①飛散が激しい吹き付け塗料は、近隣に配慮が必要な外壁塗装では難しい
②モルタル壁からサイディングボートに主流が移りつつあり、吹き付け塗料が必要ない

そのため、現在、吹き付け塗装の経験がある職人も少なくなっています。安全性や近隣への配慮に特に気にかける外壁塗装では、吹き付け塗料は現場からも好まれてはいないのです。

ローラー塗装と吹き付け塗装はどっちがいいの?

例えば工場や倉庫の広い平米の塗装には、吹き付け塗装だと広い場所を短い時間で施工できますし、モルタル壁にはスタッコ仕上げやリシン仕上げなど、多様な仕上がりは吹き付けだからこそできる模様なのです。

しかし、それ以前に塗装工事には、「安全性」と「近隣に対する配慮」が重要であり、吹き付け塗料は、完全養生をしたとしても、どうしても塗装が漏れてしまいます。

こういった観点から、現代はローラー塗装が良いというより、ローラー塗装しか選択肢にならない状況がほとんどです。

ローラーは刷毛(はけ)も一緒に使って塗装します

刷毛は昔から使われている、塗装の道具です。そして手塗り塗装として、ローラーと一緒に刷毛も使われます。

刷毛

◆刷毛による塗装のメリット

・最も丁寧な仕上がりになる
・小さな面の塗りが得意
・塗料の付着が強い

◆刷毛による塗装のデメリット

・塗装に時間がかかる

刷毛はもっとも仕上がりが綺麗な塗装道具です。結論から言えば、塗装面すべてを刷毛でやるのが望ましいのですが、時間がかかりすぎますので、ベースはローラーで行い、細かい面や仕上がりを刷毛で行うのが一般的です。

また、可動部があるシャッターの塗装などは、ローラーで厚塗りしてしまうと、シャッターが閉まらない可能性が出てくるので、刷毛で細かく塗装します。

刷毛の種類

刷毛の毛にも種類があり、塗料や塗装により向きと不向きがあります。

◆馬毛

よく使わる毛。ある程度の腰もある。油性塗料に最適

◆豚毛

毛質が太く腰もありますが、毛先が柔らかい。木部の塗装や油性塗料に最適

◆山羊毛

塗料の含みがよく、毛質が柔らかい。水性塗料に最適

◆ナイロンなどの化学繊維

速乾性の塗料や、溶剤に対応

ローラー塗装のまとめ

外壁や屋根で一般的な塗装は、ローラーと刷毛を使って手塗り塗装です。吹き付け塗装は特殊な仕上がりが必要な時に使われます。

しかし、やはり外壁塗装では、安全面と近隣への配慮が重要ですから、飛散の多い、吹き付け塗装をする機会は少なくなってきており、現在はローラー塗装が基準です。

そしてどんな塗装をするにしても、職人の腕や施工実績が一番の重要です。良い業者と付き合うためには、一括見積サービスを使って、塗装業者を2~3社で相見積もりをするのが基本です。なぜなら工事も安くなるし、良い業者に会える可能性が高まるからです。

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