ガルバリウム鋼板の屋根は、1982年に日本で販売された屋根で、比較的新しい素材の屋根です。当時は”塗装しなくてもいい素材”と言われていました。確かに金属素材なのにサビずらいいので耐用性が高い素材ではありますが塗装の必要はでてくるでしょう。
目安として15年も経つと、ガルバリウム鋼板の屋根の塗装を検討しなくてはいけません。しかし、ガルバリウム鋼板の屋根の塗装の実績がある業者が少ないのです。なぜならガルバリウム鋼板自体が新しいもので、塗装実績のある企業が少ないためです。
本日はガルバリウム鋼板の屋根の塗装について、外壁塗装の親方を30年やっている私が解説いたします。
この記事の目次
目次
ガルバリウム鋼板の屋根は塗装が必要なの?
ガルバリウム鋼板の屋根の塗装するには!
ガルバリウム鋼板の塗装の時期は?
トタン屋根からガルバリウムへリフォーム(葺き替え)
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板の屋根の特徴は?
ガルバリウム鋼板の屋根は塗装が必要なの?
ガルバリウム鋼板は、メンテナンス不要とメーカーが宣伝していた経緯がありますが、屋根の状態によります。サビに強いといっても、絶対ではありません。環境によっては、錆びる屋根もあります。
ですからガルバリウム鋼板の屋根であっても、最低でも15年に一度は塗り替えを行う必要があります。
塗装の注意点はガルバリウム鋼板の屋根は塗りがかなり難しいです。どんな業者でも塗り替えができる素材ではありません。また新しい素材のため、施工実績のある業者は少ないのが現状です。
ガンバリウム鋼板の塗り替え実績がある業者を選ぶ方法は、一括見積サービスを利用して、「ガンバリウム鋼板の屋根の塗り替え実績のある業者を紹介してください」と言えば、一括見積サービスの会社が紹介してもらいえます。
そもそもなんで、ガルバリウム鋼板の屋根の塗装が難しいのかといいますと、先に説明したように、ガルバリウム鋼板は、鋼板にメッキがすでに施されております。そのメッキがサビに強いから、ツルツルした素材なんです。
ですが、このツルツルがやっかいで、サビだけじゃなくて、塗装も塗りずらくしている原因なっているのです。ですからなんの根拠もなく業者を選んではいけません。
ガルバリウム鋼板の屋根の塗装するには!
まず塗装する前に、”目荒らし”という作業が必要です。高圧水圧機で鋼板の表面を削ります。ツルツルの表面をザラザラにするのです。この作業で下地の塗料を密着させやすくするのです。
ザラザラになった後、表面にプライマーという下地用の塗料を塗ります。最近はガルバリウム鋼板用のプライマーも発売されていますが、日本ペイントのパーフェクトプライマーがおすすめです。
下地が整ったら「中塗り」「上塗り」を行います。塗料はシリコン塗料が一般的ですし、コストも機能、耐用年数においても弱点はありませんので、特に塗装にこだわりがないならシリコン塗料を使いましょう。あるいはカルバリウム鋼板は薄くて熱を通しやすいので、遮熱塗料を使うのもいいでしょう。
塗料によって価格や性能が大きく変わりますから、以前塗料についてまとめた記事を参考にしてください。
おすすめ記事:【完全解説】塗料の種類の選び方と注意点|外壁塗装
また屋根は、外壁よりも、太陽や風雨にさらされている部分ですから、もし予算に余裕があれば、フッ素系塗料を使うといいでしょう。フッ素系塗料は耐用年数が15年あると言われている塗料です。長い耐用年数が売りなんです。
ガルバリウム鋼板の塗装の時期は?
メンテナンス不要と言われているガルバリウム鋼板の塗装の時期はざっくり言うと15年くらいです。
もっと詳しく塗り替えの時期を解説しますと、下記のサインが屋根に出て来たら、塗り替えを検討する時期になります。
劣化のサイン1:色あせ
新築の時と比べて、色あせしてきたら塗り替えを検討する時期です。
劣化のサイン2:サビ
サビないことが売りのガルバリウム鋼板も、時間とともにサビが発生します。金属だから仕方ないです。サビが出て来ましたら、サビをケレンで取り除いて塗り直しを行ないます。
ガルバリウム鋼板が剥がれていたり、ひび割れしている時は?
ここまできたら塗り替えじゃ対応できません。葺き替えを検討します。カバー工法という既存の屋根の上に、屋根を重ねる工法もありますが、私はおすすめません。理由は2つあります。
①屋根が重くなり、耐震性が弱くなる。
②空気の入口と出口を設定しないと、雨漏りの原因になる場合がある。
ですからリフォーム(葺き替え)を選択しましょう。
トタン屋根からガルバリウムへリフォーム(葺き替え)
トタン屋根の葺き替えの目安は6年~10年程度です。ひと昔前のトタン屋根が、素人目でもサビがひどいと感じるときは、塗り替えではなくガルバリウム鋼板へのリフォームをしましょう。
ガルバリウムは、トタン屋根の弱点だった錆びやすさが改善しますし、トタン屋根の軽いという長所は、ガルバニウム鋼板も軽く、葺き替えしても変わりません。
トタン屋根からガリバリウム鋼板へのリフォーム(葺き替え)の価格目安
内訳 | 100㎡の屋根(30坪) | 130㎡の屋根(35坪) | 150㎡の屋根(40坪) |
---|---|---|---|
足場 | 14万円 | 14万円 | 14万円 |
古い屋根の撤去費用 | 20万円 | 26万円 | 30万円 |
廃材(屋根)処理費 | 15万円 | 19万5千円 | 22万5千円 |
防水シート費用 | 7万円 | 9万1千円 | 10万5千円 |
ガリバリウム屋根材料・施工費 | 50万円 | 65万円 | 75万円 |
けらば、軒、棟の材料、施工費 | 10万円 | 10万円 | 10万円 |
計 | 116万円 | 143万6千円 | 162万円 |
屋根のリフォーム(葺き替え)は、塗り替えの2倍近い価格がかかります。葺き替えの日数は屋根の広さにもかわりますので、10日間~14日間程度となります。こういった背景から施工業者によっては、葺き替えより安くて、施工日数のかからないカバー工法をすすめられるかもしれません。
カバー工法とは?
カバー方法とは、古い屋根を撤去せずにその上から新しい屋根を設置する工法です。最大のメリットは、古い屋根を撤去しないので、その分費用が安く、施工期間も1週間程度で終わります。
デメリットは、古い屋根材がそのままなので、将来において”古い屋根の腐食がすすんだ場合”は雨漏りが発生しても、修理が非常に困難になります。
また軽いガルバニウム鋼板とはいえ、その下に古い屋根を撤去せずに設置するため、屋根が重くなり、建物の耐震性が悪くなるので、筆者はこの工法をおすすめしません。何よりこの工法は根本的な解決になりませんし、将来に不安を残すことになります。
ガルバリウム鋼板へのリフォーム(葺き替え)の注意点
サビに強いと言われるガルバニウム鋼板も鉄です。ですから施工中はサビの原因の湿気に気を付けて施工できる会社を選ぶべきです。こういったことに気を付けるには、ガルバニウム鋼板の葺き替え実績が豊富な業者ではないと、ノウハウがないものなのです。
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板という名前は、金属の名前ではありません。日鉄住金鋼板会社から販売されている製品名で、鋼板にアルミ亜鉛合金でメッキしたものがガルバリウム鋼板です。
これが出るまでは、金属屋根と言えば「トタン屋根」でしたが、トタン屋根と違ってサビに強くて、塗り替えの必要がないというメーカーの触れ込みで一気に世間に広まりました。
ガルバリウム鋼板の断面図
ガルバリウム鋼板の屋根の特徴は?
メリット
✔サビにくい
✔軽いから耐震性に優れている
✔耐用年数が長い
✔外観がいい
ガルバリウム鋼板の屋根は、金属屋根の「トタン屋根」と比べてサビにくいです。そして屋根が軽るいので、地震の時に屋根の重みで建物が倒壊するリスクが少なく、メーカーは塗装が不要と宣伝しており、屋根の耐用年数30年と言われていました。
しかし15年すれば、ガンバリウム鋼板でも塗料が必要になってきます。
また、外観が「トタン屋根」と比べてカッコいいのも「ガンバリウム鋼板」の大きなメリットです。
デメリット
✔雨音がうるさい
✔断熱性・遮熱性が弱い
ガルバリウム鋼板は、金属屋根の弱点を完全に克服したわけではありません。メーカーのホームページには、「雨音をおさえて」「断熱・遮熱性」が強いと書かれていますが、それはしっかりした対策の塗装や、屋根裏に断熱材工事を施したりしてある場合に限られます。
ガルバリウム鋼板自体は非常に薄い鋼板なんです。ですから断熱性も遮熱性も劣ります。
ガルバリウム鋼板が金属なのに、サビに強い理由は?
通常の金属屋根でサビができる過程は、まず表面にキズがついて、塗膜にが削れる。塗膜が削れると金属部分が外気にさらされる。その部分からサビが広がっていく仕組みです。
しかし、ガルバリウム鋼板の場合は、表面にキズがついたら、金属ではなくてメッキの亜鉛が傷の表面にさらされるため、錆びない仕組みになっています。
ガルバリウム鋼板はメンテナンス不要なの?
ガルバリウム鋼板はメンテナンス不要という売り込みをメーカーがしていましたから、日々何もしなくていいイメージがありますが、そんなことはありません。他の屋根と同様に汚れたら、しっかりメンテナンスする必要があります。
しかし、ガルバリウム鋼板の良いところは、日々のメンテナンスが楽な点です。定期的に水をかけて、汚れを落とすだけで十分にメンテナンスになります。
ですから三ヶ月に一度でいいから、汚れがあったら水をかけて落としましょう。
ガルバリウム鋼板のまとめ
ガルバリウム鋼板は、メンテナンス不要と言われていましたが、結局は金属屋根ですから、金属屋根のデメリットがあり、時間とともに錆びも発生します。もし屋根の上に小さな水たまりができたらすぐに錆びてしまいます。
結局のところ15年に一度は、塗り替えが必要になります。ですからガルバリウム鋼板の屋根の塗装実績のある業者を選びましょう。
しかし、ガルバリウム鋼板は、世の中に出たばかりの素材でガルバリウム鋼板の塗装経験がある業者は多くありません。経験がある業者は、少ないですから、一括見積りサービスを使って、経験のある業者に施工してもらうのは絶対条件です。
一括見積りサービスで申し込みフォームに入力すると、係りの人から電話がかかってきますから、「ガルバリウム鋼板の塗装の経験のある業者をお願いします!」と伝えましょう。

外壁の現場を20年仕切っている。外壁塗装は詐欺が多い業界。詐欺を撲滅したい。匿名で業界の事情を暴露します。名前はペンネームです。
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