外壁や屋根のリフォームは、完成するまで長い期間かかる工事です。
工事の期間ってなかなか落ち着かないですし、できることなら一度で済ましてしまいたいものですよね。
今日は外壁と屋根のリフォームについて、同時にすることでどんなメリットやデメリットがあるのかについてお話していきたいと思います。
外壁の汚れが目立ってきて、塗装の時期だと思うけど屋根はどうしたらいいんだろう?
そもそも外壁と屋根のリフォームって同時にしたほうがいいのかな?
こうした悩みを抱え、これから外壁と屋根のリフォームを考えていこうと思っている方に、ぜひ読んでいただきたいです!
この記事の目次
1.屋根・外壁リフォームの種類

まずは外壁と屋根のリフォームにはどのような種類があるのか見ていきましょう。
外壁と屋根のリフォームは、大きく分けると「塗装」と「外壁の張り替え・屋根の葺き替え」になります。
外壁も屋根も、表面が塗膜によって守られているのですが、月日が経つことで塗膜が劣化して亀裂が入り、そこから雨水が侵入してきます。
それを防ぐために塗装を行い、寿命が来たら取り替えするというサイクルになっているのです。
1-1.外壁の種類
外壁の種類 | 特徴 | 張り替えの目安 |
---|---|---|
タイル |
耐火性、耐候性、耐水性に優れ、豊富な色彩やテクスチャーを持つ外壁の仕上げ材です。専用の下地に引っかけたり、接着剤で貼り付けたりしますが、サイディング同様に板状に成形されたモノもあります。 |
張り替え不要 |
サイディング |
セメント系や金属系の素材を板状に成形した外壁で、タイル調やスタッコ調などの模様が施されています。軽量で耐火性や耐水性に優れた、よく使われる外壁のひとつです。 |
10年~20年で全面補修を検討 |
モルタル |
モルタルとはセメントと砂を水で練り混ぜたもので、これを塗装した外壁です。耐火性に富み、入り組んだ仕上げも可能で安価ですが、丁寧な施工が求められ、ひび割れと汚れの恐れがあります。 |
15年~20年で全面補修を検討 |
このように自分の家の外壁によってリフォームすべきタイミングは違います。
外壁はタイル素材であれば張り替えは不要となりますし、それ以外の素材であれば劣化してきたら張り替えが必要になりますね。
10~20年のスパンで全面補修が必要で、そのタイミング以外では補修をするのが一般的となります。
1-2.屋根の種類
屋根の種類 | 特徴 | 葺き替えの目安 |
---|---|---|
瓦 |
一般的に瓦と呼ばれるモノは粘土瓦で、日本古来よりある伝統的な屋根材。耐火性・耐水性・断熱性・耐久性に優れていることが特徴です。 |
葺き替え補修不要 |
スレート瓦 |
化粧スレートと呼ばれるセメントスレートの防火性・防湿性に優れた屋根材。瓦と呼ばれますが、実際には平板状になっています。 |
20年~30年でメンテナンスを検討 |
ガルバリウム鋼板 |
アルミニウム・亜鉛・シリコンで形成されるアルミ亜鉛合金めっき鋼板です。耐食性・耐熱性・熱反射性・加工性といったアルミの特徴と、犠牲防食機能という亜鉛の特徴をあわせもった屋根材で、外壁にも使われます。 |
20年~30年でメンテナンスを検討 |
屋根は瓦であれば葺き替えは不要ですが、その他の素材であれば塗装のタイミングで劣化が確認できたら葺き替えが必要となります。
おおまかなサイクルでは、20~30年に一度全面葺き替えが必要で、それ以外のタイミングでは一部の補修をするというパターンが多いですね。
2.外壁と屋根のリフォームのタイミングは?

基本的に外壁も屋根もリフォームでメンテナンスを行う必要があるのは、表面の塗膜が劣化してきたタイミングです。
2-1.外壁をリフォームするべきタイミング
まずは外壁からですが、一般的に塗装の目安として言われているのがチョーキングしているかどうかです。
チョーキングというのは、外壁を指で触ってこすると、塗料が粉のように指についてしまう状態のことです。
一度お家の外壁を触って確かめてみましょう。
それ以外にも外壁にヒビが入っていたり、汚れが目立つタイミングになると外壁塗装のタイミングだと言えますね。
2-2.屋根のリフォームをするべきタイミング
次に屋根のタイミングですが、屋根は普段目につきにくいところなので直接状態を確認するのが難しい箇所です。
目で分かるような変化、例えば瓦が落下したりした場合にはすぐに見つけることができます。
しかしそうでない場合は家の内部の天井裏を確認して、雨水が侵入していないか確認しましょう。
雨漏りしていなくても、雨染みができていることもあります。
雨染みができていたら、屋根の防水機能が劣化しているサインなのでリフォームするタイミングと言えるでしょう。
タイミングが同じ時にリフォームをするならば、どんなメリットやデメリットが出てくるのかをここからは見ていきましょう。
3.外壁と屋根のリフォームを同時にするメリット

外壁と屋根のリフォームを同時にすると、次の3つのようなメリットがあります。
メリット1.足場代が何回もかからずに済む
外壁も屋根も、リフォームをするときには家の周囲に足場を立てる必要があります。
いずれも高い場所での作業となるため、外壁と屋根のリフォームではまず最初に足場の組み立てを行うんです。
家の広さにもよりますが、足場の費用として約15万円が必要です。
外壁と屋根のリフォームを別々に行えば、2回足場を組むことになりますよね。
外壁と屋根、どちらかのリフォームがまだまだ先であれば仕方がないですが、近々行うくらいであれば同時にしてしまったほうが10万円お得になります。
メリット2.業者に何度もリフォームしてもらわなくていいので気分的に楽
いくら室外のリフォームとはいえ、毎日業者が家にやってきて工事を続けながら家で暮らすというのは緊張感があるものですよね。
リフォームをする前には現地調査や見積もりなど様々な下準備も必要です。
どちらかを分けてリフォームをすると、その手間や緊張感を2回分感じることになるんですね。
その手間をなくすことができるのは、同時にリフォームすることの大きなメリットです。
外壁と屋根のリフォームはそれぞれ2週間くらいの期間がかかりますが、同時にやれば足場などどちらにも使うものがあるので、工期が短くなるメリットもあります。
メリット3.住宅の外観が一気に美しくなる
外壁と屋根を同時にリフォームしない場合、どちらかはきれいになったけどどちらかは汚れたままというバランスの悪い状態になってしまいます。
やはり、せっかくきれいにするのなら外観が全体的に美しくなるほうが嬉しいですよね。
外壁と屋根を同時にリフォームすることで、色合いがきれいになってバランスが良い状態でリフォーム後を迎えることができます。
4.外壁と屋根のリフォームを同時にするデメリット

逆に外壁と屋根のリフォームを同時に行った場合、どんな点がデメリットになるのでしょうか。
デメリット1.1回の費用が高額になってしまう
外壁と屋根のリフォームを同時にすると、足場代が浮くためトータルの費用は安くなります。
ただし、1回の工事費は高くなってしまいます。
ここでは、それぞれの費用を比べて見ます。
外壁と屋根を別々にリフォームした場合
坪数 | 面積 | 外壁リフォームの費用 | 屋根リフォームの費用 | リフォーム費用合計 |
---|---|---|---|---|
20坪 | 約80㎡ | 50万円以上 | 30万円以上 | 80万円以上 |
30坪 | 約120㎡ | 70万円以上 | 35万円以上 | 105万円以上 |
40坪 | 約160㎡ | 95万円以上 | 40万円以上 | 135万円以上 |
50坪 | 約200㎡ | 110万円以上 | 50万円以上 | 160万円以上 |
60坪 | 約240㎡ | 130万円以上 | 60万円以上 | 190万円以上 |
外壁と屋根のリフォームを一緒にした場合
坪数 | 面積 | リフォーム費用合計 |
---|---|---|
20坪 | 約80㎡ | 70万円以上 |
30坪 | 約120㎡ | 95万円以上 |
40坪 | 約160㎡ | 120万円以上 |
50坪 | 約200㎡ | 140万円以上 |
60坪 | 約240㎡ | 165万円以上 |
20坪の家で外壁と屋根を別々にリフォームする場合は、
・外壁リフォームに50万円
・屋根のリフォームに30万円
合計80万円がかかります。別々のタイミングで支払えるため、お財布には比較的やさしいと言えますね。
一方、外壁と屋根のリフォームを同時にすると、合計の費用は10万円ほど安くなりますが、1度に支払う必要がでできます。
予算的に余裕があれば問題ないのですが、最初外壁だけのリフォームを考えていたけれど屋根のリフォームも・・となった場合は厳しいかもしれませんね。
デメリット2.リフォームの工期が長くなってしまう
外壁と屋根のリフォームを別々に分けるときと比べると、リフォームの工期がどうしても長くなってしまいます。
足場を2回立てなくていいメリットの代わりに、足場が立っている状態が長く続きます。
一度のリフォームが長くなると近隣の方に迷惑をかけることもありますし、気分的にも落ち着かないことを考えてリフォームする必要がありますね。
5.外壁と屋根がどんな状態なら、同時にリフォームをすべき?

外壁と屋根のリフォームを同時に行うメリットやデメリットについて理解していただけたでしょうか。
ここからは、具体的に外壁と屋根がどんな状態なら同時にリフォームするべきなのかをお話していきたいと思います。
端的に言えば、外壁も屋根もリフォームするタイミングならば同時にしてしまったほうがいいですね。
別々にするよりトータルで見て金額が安くなりますし、見積もりを取る手間が省ける、一気に景観が美しくなるメリットは大きいです。
5-1.こんな場合は、別々にすべき!
一般的に屋根も外壁も、リフォームする周期は10年くらいだと言われています。
なので、一度外壁と屋根を同じタイミングでリフォームした場合、それ以降は同時にしたらいいと思いがちですが、そうとも限らないのです。
外壁と屋根だと、お客様から見て目立つのは外壁ですが、屋根のほうが風雨にさらされる機会が多く傷みやすいのをご存知でしょうか?
そのため、同じ塗料を外壁と屋根に塗っていても、次のリフォームのタイミングがずれてくるということが起こるのです。
外壁と屋根、どちらかがメンテナンスの信号を出したときにもう片方もリフォームのタイミングならばOKですが、そうでないなら無理に同時に行う必要はないでしょう。
6.外壁と屋根のリフォームの流れ

では実際に外壁と屋根のリフォームを行う流れについて見てみましょう。
①まずは現状把握と、完成形をイメージする
リフォームしたい!と思いたった原因をしっかりまとめます。
原因が何なのか、どういったことで悩んでいるかを考えることで、業者はどうすればその悩みを解決できるかを考案してくれます。
例えば壁が汚れやすい、外観を明るくしたい、といった感じですね。
原因を考えたら、次に完成形がどのようなものかをイメージしましょう。
②希望を実現するための予算を決める
イメージできたら、完成形の希望を実現させる予算を考えましょう。
お家やお客様の希望によって金額は変わってきますが、ここまでなら出せる!というリミットを決めておくと楽です。
屋根のリフォームでは、見積もりで見抜けなかった部分がいざ工事の時になってから出てくるケースがよくあります。 現地調査の段階で屋根に上って状態を見ていればそんなこともないのですが、足場ない状態でチェックするのもなかなか難しいものです。 私が経験したケースだと、屋根の葺き替えを予定していて雨染みもないので下地はしっかりしていると思ったのですが、瓦を撤去すると下地が思った以上に傷んでいて交換しなければならないということがありました。 リフォームに追加工事はつきものですが、屋根のリフォームは特に追加が発生しやすいので、そのことを頭に入れて予算を出したり、契約することが大切です。
③複数の業者に現地調査・見積もりを依頼する
予算が決まったらいよいよ見積もりを依頼します。
必ず複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
見積もりの出し方は業者ごとでそれぞれ単価が違うので、金額が異なるのは当然です。
複数の業者に見積もりを出してもらい、金額を見比べてやたらと高い部分があれば説明を求めることができますね。
そして大切なのは優良業者に見積もりを依頼することです。
外壁塗装の窓口のような、第三者の目から見て優良と判断された業者に複数見積もりを依頼できるサービスを有効活用すれば、スピーディに安心して見積もりを取ることができます。
④信頼できる業者と正式な契約
見積もりや業者の人間性などを見て、お客様が納得できたら無事契約となります。
このとき大切なのは、優良業者だと判断すること。
優良業者かどうかは、見積もりの書き方や会社のホームページなどから判断することができます。
- 使用する塗料の量をしっかり明記している。
- 家のどこの部位にどの塗料を使うのか細かい説明が書かれている。
- なぜその塗料を選んだのか、きちんとした説明があること。
- しっかりした塗装実績があるのかどうか。
悪質な業者は現地調査もしっかりやらずに、数量の欄を一式などの言葉でうまくまとめていたり、塗装部位を書かずにあとになってからこの部分の塗装が必要だと言って追加の料金を請求したりします。
そういう業者の餌食にならないためにも、しっかりとチェックしてください。
塗装実績は、業者のホームページの情報を見れば載っているはずなので、一度ご覧になってみてくださいね。
実績が長い業者だと、外壁塗装後のメンテナンスに至るまで安心して任せられる業者だと言えると思います。
見積もりが高すぎるものに引っかからないのも大事ですが、安すぎても疑うことが必要です。
優良業者だとしっかりとした見積もりが提示されると思いますが、悪質な業者だとどう考えても安いような金額で見積もりを出してくることがあるんです。
例えば外壁と屋根のリフォーム合わせて80万円ポッキリ!と主張しているものなどがその一例です。
そうやって安い値段でお客様の関心を引いて、契約してもらえたら実際に塗装するときは手間を省いて3回塗るものを1回しか塗らないなどして金額を浮かしてくる可能性があります。
複数見積もりを取ることで、大まかな金額は分かると思うので、そうした悪質な業者に騙されないようにしましょう。
⑤外壁と屋根のリフォームの流れ
いよいよ工事となりますが、工事の種類によって流れが少しずつ違ってきます。
塗装の場合は、足場の組み立て・養生⇒高圧洗浄⇒下塗り⇒中塗り⇒上塗りとなります。
外壁の張り替えの場合は、足場の組み立て・養生⇒既存の外壁を撤去⇒下地補修⇒新しい外壁の取り付けとなりますね。
屋根の葺き替えでしたら、足場の組み立て・養生⇒既存の屋根を撤去⇒下地補修⇒新しい屋根の取り付けという流れです。
7.外壁と屋根のリフォームはやり時なら同時にすべき!

いかがでしょうか。
外壁と屋根のリフォームは、同時にすると1回の工事金額としては大きなものになりますが、別々のタイミングで行うより金額的にも精神的にも楽だと思います。
しかし同時にするのは、外壁と屋根がどちらもリフォーム時期を迎えていることが絶対条件です。
ちょっと前に屋根のリフォームをしたばかりなのに、外壁をするなら一緒に屋根のリフォームもした方がいいなんてことはあり得ません。
正しいタイミングであれば、同時にすることでのメリットを最大限受けることができます。
外壁も屋根も気になっている!という方はぜひ一度、外壁塗装の窓口のようなサービスを利用して見積もりを比較してみてくださいね。

外壁の現場を20年仕切っている。外壁塗装は詐欺が多い業界。詐欺を撲滅したい。匿名で業界の事情を暴露します。名前はペンネームです。
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