外壁塗装の塗料は、昔は業者が提案する塗料を塗る事がほとんどでしたが、インターネットの普及により、今はお客さんもよく調べた上で、自分なりにこだわりをもって塗料を選択することが増えてきました。
そういった背景からか「ラジカル塗料とシリコン塗料はどっちがいいのか?」あるいは「フッ素と無機塗料はどちらがいいのか?」といった声をよく聞くようになりました。
結論を言えば、どの塗料がどの塗料より良いということではなく、どういうことを実現したいのか?あるいは次の工事を期間を計算して塗料を選ぶことが大切です。しかし、塗料については、比較しながら解説する方が、わかりやすいでしょうから、本日はよく比較される各塗料を、外壁塗装の親方を30年やっている私の経験を入れながら、解説したいと思います。
これから塗装を考えている方は参考にしていただければと思います。
①ラジカル塗料 VS シリコン塗料
最近多いのが、ラジカル塗料とシリコン塗料の比較ですが、まず誤解している人が多いのですが、ラジカル塗料の正式名称は「ラジカル抑制塗料」です。そしてラジカルは樹脂の名前ではなく、ラジカルという樹脂を破壊する悪者の因子の名前であり、ラジカル塗料とは、そのラジカル因子を封じ込めた塗料なのです。
ですからラジカル塗料の樹脂は「アクリル」や「シリコン」が使われています。(ですからSK化研のラジカル塗料はシリコン塗料と言うことができます。)
ラジカル塗料で一番有名な日本ペイントの「パーフェクトトップ」は、アクリル樹脂を使ったラジカル塗料です。SK化研の「プレミアムシリコン」は、シリコン樹脂を使ったラジカル塗料なので、樹脂の性能が上回る、SK化研の製品の方が機能が上回ります。
ラジカル塗料は、シリコンをはじめとした樹脂の弱点の「ラジカル因子の発生」を抑え込んだ塗料なのです。値段もシリコン塗料と大差ないため、今後はラジカル塗料がシリコン塗料にかわり一般的な塗料になっていきます。なぜならラジカル塗料とはシリコンの弱点を克服した塗料だからです。
唯一の懸念だった実績も、各大手塗料メーカーからも発売されており、2016年は多くの工事で使われるようになりました。またラジカル塗料でおすすめは、アステックペイントの「リファイン」です。その理由は、2つです。
◆リファインがラジカル塗料でおススメな2つの理由
(1)樹脂がシリコンで、アクリル樹脂のパーフェクトトップを上回る
(2)遮熱機能がついているラジカル塗料はリファインだけ
ただし、リファインのメーカーのアステックペイントはオーストラリアのメーカーで、嫌がる塗装店も多いですが、千葉、関西、福岡で多く使われている塗料で問題ありません。またアステックペイントは海外の会社だけあり、マーケティングが上手い会社で、セールスツールが充実しており、塗装屋がそのツールを使って、お客さんに営業しやすいのです。
今後は、ラジカル塗料のリファインも多く使われてくるでしょう。
②ガイナ VS 光触媒塗料
両方とも特殊塗料と呼ばれる優れた塗料です。特にガイナが持つ機能は多岐にわたります。下記にガイナと光触媒塗料の比較表を作ったので、ご覧ください。
◆ガイナと光触媒塗料の比較
ガイナ | 光触媒塗料 | |
---|---|---|
断熱機能 | 〇 | × |
遮熱機能 | 〇 | × |
防音機能 | 〇 | × |
断熱機能 | 〇 | × |
結露を防ぐ | 〇 | × |
空気清浄機能 | 〇 | 〇 |
親水性 | 〇 | ◎ |
セルフクリーニング機能 | × | 〇 |
防汚性 | △ | ◎ |
屋根塗装 | 〇 | × |
耐用年数 | 15年 | 20年 |
一見しても、「どっちがいいのか??」という事がわかりませんよね?
つまり、ガイナと光触媒塗料はどちらが良いというものではなく、解決したい家の課題や実現したい希望にそって、塗料を選ぶべきなのです。例えば、日当たりが良すぎて、夏のエアコン代を抑えたい。あるいは、冬の暖房費を抑えたいといった場合は、ガイナにすべきです。
そして白い家や、汚れに困っている場合は、光触媒塗料がよいでしょう。セルフクリーニング機能があり、太陽と雨を利用して、自分で汚れを落としてしまいますから、汚れにたいして、これ以上強い塗料はありません。逆にガイナは表面はザラザラしており、直角の外壁では問題ありませんが、角度が弱い屋根だと、汚れやホコリが溜まりやすいです。(光触媒塗料は屋根が塗装できませんが)
そして、ガイナ、光触媒塗料ともに、塗料を扱う施工店には、加盟店制度をとっており、塗料の知識がないと、扱えない塗料ですから、施工経験がある塗装店でないといけません。
まとめると、省エネや防音を期待するならガイナ、汚れに強い塗装をしたいなら光触媒塗料ということになります。耐用年数は光触媒が20年ですが、屋根に塗れないので、屋根は高い耐久性を誇る無機塗料を検討しましょう。
ともにクセのある塗料ですから、施工性が良くはありません。またガイナも光触媒も濃い色が出せないデメリットがあります。
フッ素塗料 VS 無機塗料
フッ素も無機も耐用年数が高いことが特徴と塗料ですが、耐用年数の比較でしたら、完全に無機塗料がフッ素を上回ります。フッ素塗料の耐用年数は15年と言われていますが、無機塗料は25年持つと言われており、耐用年数比較では完全に無機塗料が上回ります。その分、価格はフッ素の方がだいぶ安くなります。
ともに耐候性と耐汚性に優れた塗料ですが、フッ素が高級塗料なら、無機塗料は最高級塗料になり、機能や耐用年数だけでみれば、無機塗料に軍配があがりますので、予算次第という考え方になります。
ただ、フッ素塗料には水性のものもあり、「シンナーの臭いが嫌だ」という方で、高耐候の塗料を求める方にはフッ素塗料という選択肢があります。
どの塗料を使うにしても業者の腕次第!
本日は、よくお客さんから問い合わせのある塗料を中心に比較してみました。しかし、どの塗料であっても、業者がしっかりぬらないと、せっかくの良い塗料でも、数年で剥がれ落ちることもあります。
また、ガイナや光触媒塗料は、非常に扱いにくい塗料で、メーカーから講習を受けないと塗ることができません。では、一般の方がどうやって、その塗料を熟知した業者を見つければよいのでしょうか?
それには、一括見積りサービスを使うのが一番です。入力後、コールセンターから電話がかかってくるので、「私はガイナを使いたいのですが、ガイナが得意な業者を紹介してください」と言えば事足りますし、2社から3社を紹介してもらい相見積りを行いながら信用できる業者に塗装をお願いしましょう。

外壁の現場を20年仕切っている。外壁塗装は詐欺が多い業界。詐欺を撲滅したい。匿名で業界の事情を暴露します。名前はペンネームです。
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