外壁塗装の足場の費用や種類|隣地との間隔がない場合は?

屋根や外壁の塗装工事を行うときは、足場の設置が不可欠です。そして、ご存じないかもしれませんが、この足場の費用は工事の20%程度かかり、足場設置と撤去には合計2日間が必要になり、費用とスケジュールの面からも塗装工事の大きな要素なのです。

塗装工事では、足場の設置は極めて重要な作業です。また足場が設置できないような現場では、施工ができなかったり、コストが高くつくこともあります。例えば隣地と間隔がない場合は、どのように施工すればいいのでしょうか?

本日は足場の費用から種類、そして足場が設置できないようなケースはどうすればいいのかを外壁塗装の親方を30年やっている私が解説いたします。

足場はなんで設置するのか?

足場はどうして必要なのでしょうか?3つのポイントに整理して解説いたします。

①地上からは届かない高所の場所を塗装するため

2メートル以上の場所になると、地上から塗装することができません。また届いたとしても、高い場所になるほど工事の効率が悪く、品質も落ちます。

足場があれば高い場所も品質を保って作業できます。また届かない場所は足場を設置することで、かえって作業日程を短くでき、作業性を高めます。

②職人の安全のため

足場は職人の安全を守るためにもあります。職人の転落事故は実は全国で見ると結構発生しています。その多くは安全基準が守られていない現場で事故が発生しています。足場には「階段」や「転び止め」や「屋根手すり」という安全性を高めるものが設置されます。

また足場だけでなく、屋根の上などの高所での作業は安全ベルトが必要になります。

③近所へ塗料がとばないように保護する

写真のように、足場に飛散防止シートを足場に張って塗料が近所や隣地に飛散させない役割があります。

飛散防止シート

足場の費用はどうして高いのですか?

足場は鉄パイプを組み合わせただけのものに見えますから、塗装工事の費用の20%近くを占めるようには感じませんよね?

足場の費用はの内訳は以下の通りです。

①足場職人の工賃の2日分(設立と撤去)
②足場屋(とび職人)に足場の設置を依頼する。

実は塗装工事は、塗装業者だけで仕事が完結することは稀です。一つの施工工事には、大工や足場の業者など、いろんな業者が関わるのです。ですから塗装を業者に依頼すると、塗装業者が足場の設置を、足場屋に依頼することがほとんどなのです。

また、足場自体は足場屋からレンタルして使うケースがほどんどですから、レンタル料もかかります。ですから、足場屋に仕事を塗装業者が発注するわけですから、必ず費用が発生するのです。

中には足場をレンタルを使わず、自社で用意する塗装屋もあり、そういった業者は費用を抑えることができます。また自社で足場を設置できるメリットとして、自社のスケジュールで足場を設置することが可能になり、費用を抑えることができるのです。しかし、全国でもこういった業者はまだまだ少ないです。

よくある悪徳業者の売り文句

「いま塗装の契約を決めてくれたら、足場代をタダにしますよ~」などと言ってくる業者がありますが、そもそも足場代は圧縮できない費用ですから、もともと見積金額を大幅に高くとっている可能性があります。

過度な値引きや、足場代をタダにするといった業者に施工の依頼は絶対にやめましょう。

足場の費用感は15~20万円くらい

足場の費用は一軒家の場合は、塗装工事料金の20%程度です。

■30坪の1軒家の外壁や屋根の塗装の場合

平均費用相場:15万円~20万円

この相場を目安にして、見積書の金額が適切かどうか判断しましょう。

足場費用を安くする方法は、外壁も屋根も一緒に塗装する事

長期的に足場代を安くする方法としては、外壁と屋根の工事を一緒にやってしまうことです。塗装工事を2回行うより、1回にしてしまえば、足場の設置も解体も一度ですむので、15万円~20万円安くすることができます。

一般家屋の足場は3種類

①クサビ足場(ビケ)

 

今、一般家屋の外壁塗装の足場として、もっとも使われているのが、このタイプです。アンチ(金網の板)を設置するのでとても安全です。

メリット

✔足場が広くて、施工しやすい
✔組み立てと解体が簡単
✔ブラケットという器具をハンマーで叩いて固定するから揺れない

デメリット

✔ハンマーで叩く音がうるさい
✔隣地との隙間が狭いと設置できない

単管ブラケット足場

 

 

足場となるアンチ(写真の金網の板)がありますので比較的、職人が動きやすいタイプの足場です。

メリット

✔足場がわりと広くて、安定している
✔設置や解体の時の音が静か

デメリット

✔ボルトを締めるタイプなので設置と解体に時間がかかる
✔クサビ足場の方が安定している

単管足場

単管足場

単管という丸いパイプを2本で組み立てる足場で、幅が狭く、職人はつねに塗装しながら体のバランスに意識を集中する必要があります。ただし、隣地との間隔が狭いときに重宝される足場です。一本足場とも呼ばれます。

メリット

✔隣の家や建物との間隔が狭い時にも使える足場
✔設置も解体もが簡単
✔設置と解体の時は静か

デメリット

✔足場が狭い、危険
✔塗装だけに集中できない
✔塗料を置いて作業できない

隣の家との間隔がなくて足場が組めない!

まず、隣との家との間隔が狭いときに使う足場が先ほど紹介した、「単管足場」です。足場が狭いという弱点はありますが、狭い場所に組む足場としては、便利です。

単管足場は30センチくらいの間隔まで、組むことが可能です。

単管足場

この足場さえ、組めない25センチ以下のときはどうすればいいのでしょうか?結局なんとかして塗装工事を行います。家の内部から窓から塗装したり、屋根の上に登ったり工事を行います。

隣地との間隔がないときに、ケレン(旧塗膜を除去する作業)がうまくできないのが厄介です。

隣との間隔が狭すぎる場合は、塗装会社が工事を断ることも多いですから、一括見積サービスを使って「隣の家との間隔が狭いのですが、それでも塗装してくれる会社を紹介してください!」と伝えると数社紹介してくれますよ。

>>一括見積サービス

塗装できるか?できないか?という基準は、そもそもビルとビルの合間のような狭すぎる場所は、塗装されていないことが多いです。最初から塗装されていない場所は、塗装ができないとみなしてもよいでしょう。(さすがに限界がありますからね)

◆隣の家の住人が足場を置かせてくれない!

足場を設置するスペースはあるものの、隣地の境界線上に足場を設置する必要があるため、隣人に足場の置かせてもらう許可が必要です。この許可取りを業者まかせにしてはいけません。隣の人が、不安に感じて許可しないことがよくあります。

ですから、隣の家に住人に自ら頭を下げて、誠意をもってお願いするのが、もっともよい方法です。業者に付き添ってもらうのもいいでしょう。

隣の住人にとっても、いきなり押しかけられて、職人に「塗装工事で明日から足場設置させてもらいますからよろしく」といきなり言われても、不快な気持ちになるだけです。

ですから、工事前の挨拶は非常に重要です。

足場の設置は国家資格?

足場には国家資格があります。それが「足場の組立て等作業主任者」です。足場の設置経験が3年以上あり、講習を終えて事業者に選ばれた職人が手にする資格です。

5メートル以上の足場の設置には、この資格が必要になってきます。職人たちは「中小建設業特別教育協会」で実施される特別教育の講習会を受けるのです。

足場のまとめ

いかがだったでしょうか?足場がなぜ大きな費用がかかり、なぜ重要かが理解できたとおもいます。もし2階建ての建物にも関わらず、足場を設置しないような業者は、絶対におかしいですし、品質を保つことはできません。

そのような悪徳業者に騙されないためにも、一括見積りサービスを使って、複数の業者を紹介してもらいましょう

一括見積サービスは中立のサービスで、紹介してもらった業者からは、しつこい営業をうけないメリットがあるので、このサービスを使って業者を探すとよいでしょう。

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