投資を目的にしているアパート経営者には、家賃収入の半年分はもってかれる修繕や塗装工事は頭の痛い問題です。しかし修繕をおろそかにすると、入居率が下がり、家賃を下げざるを得なくなり、収益の悪化を招きます。
ですから適切なタイミングを見極めて、できるだけ安く品質の高い施工をするためにも、費用感、注意点そして塗装工程について概要を知っておけば、ぼったくられることもなくなります。
本日はアパート経営者のために、外壁塗装について、専門家の私が解説いたします。
アパートの外壁塗装の費用は?
アパートの塗装費用は、ざっくりですが、100万円~500万円くらいです。費用は使う塗料のグレードと、アパートの広さによって決まります。
◆塗料のグレード
・ウレタン塗料・・・安い塗料で耐久性が低い
・シリコン塗料・・・スタンダードな塗料。費用対効果が高い
・フッ素塗料・・・・高級塗料。高い耐久性・耐候性
◆アパートの塗装費用一覧
塗装面積 | ウレタン塗料 | シリコン塗料 | フッ素塗料 | |
---|---|---|---|---|
約40坪 | 204㎡ | ¥999,600 | ¥1,142,400 | ¥1,346,400 |
約50坪 | 255㎡ | ¥1,249,500 | ¥1,428,000 | ¥1,683,000 |
約80坪 | 408㎡ | ¥1,999,200 | ¥2,284,800 | ¥2,692,800 |
約100坪 | 510㎡ | ¥2,499,000 | ¥2,856,000 | ¥3,366,000 |
約120坪 | 612㎡ | ¥2,998,800 | ¥3,427,200 | ¥4,039,200 |
※坪数は建物坪
※屋根塗装は含まれていません。
※下塗り材、下地処理、職人の工賃を含む
外壁塗装の塗料は通常シリコン塗料が使われます。なぜなら費用のわりに耐久性が高いからです。フッ素塗料は高級塗料であまり使われません。
塗料には、防水性が高い塗料や、熱を跳ね返す断熱塗料などあります。塗料の種類についてはこちらの記事をご覧ください→ 【全種類】塗料の種類の選び方と注意点|外壁塗装
アパートの塗装のタイミングは?
アパートはおおよそ10年に一度が塗り替えの時期です。前回に塗った塗料の耐久性によってもかわります。
◆塗料による耐久性の目安
・アクリル塗料・・・5年~6年
・ウレタン塗料・・・7年~8年
・シリコン塗料・・・8年~10年
・フッ素塗料・・・・10年~12年
塗料によっても、異なりますが、前回の塗料がわからない方は、ざっくり10年で考えるのがいいでしょう。
アパートの塗装の色は?
アパートの色は、住んでいる住民の属性によって塗るべき色が変わります。もし大学が近くにあり、若い人が多いのであれば、すこし明るい色でもいいでしょう。
年配が多ければ、落ち着いた色を選びます。艶消し塗装であれば、使う塗料は水性塗料になります。なぜなら油性塗料では、艶が完全に消えないからです。
アパートの塗り替えは時期は春は避けよう!
入居希望者が最も多い3月4月は塗装を避けましょう。入居検討時期に塗装工事を行っていると印象がよくありませんし、仕上がりがわかりません。
アパートの場合、一組が新たに入居してくれるだけで、キャッシュフローが年間通じて全然かわってきますので、入居者の動きのある時期は絶対に避けましょう!
塗装の際、アパート住民が気にする注意点
住民に対する告知
塗装工事の告知は早すぎるのもよくありません。アパート住民はあまり管理人からのお知らせに関して、関心がありません。例えば1カ月前一度だけ塗装工事を告知してもアパート住民は忘れてしまう事が多く、施工した業者がいくと、全部屋が洗濯物をさしているということは良くあるのです!
マンションであれば掲示板がありますが、アパートはポストに紙を投函する形のみになると思います。ですから直近にも施工2週間前と2日前の2度告知しましょう。
塗料の臭い
現在の塗料は開発が進み、臭いがだいぶなくなりました。しかしアパート住民には、それでもシンナー臭くて、苦情を言う方もいるでしょう(仕方ないことです)。
そういった場合は、業者にお願いして臭いが気になる住民の風通しをよくしてもらうことでだいぶ改善します。工事中、飛散防止シートでアパート全体が囲まれてますから、それをすこし外すだけで改善します。

もし、事前に極力臭いを出したくないのであれば、水性の塗料を使うことで、臭いがほとんどなくなります。ただし塗料として性能がいいのは油性塗料ですので、その辺は業者と相談しましょう。
アパートの外壁塗装の工程
それでは、アパートの外壁塗装の工事の手順を解説いたします。
足場設置、飛散防止シートの設置、養生
足場の設置とともに、飛散防止シートを設置します。また庭の植木や自転車などに塗料が飛ばないように養生(塗料から保護すること)します。

足場の費用は、外壁塗装の20%の料金がかかります。工数も1日かかります。
外壁の下地処理
塗装をする前に、塗装する外壁の旧塗料を落とします。高圧洗浄機で塗装をキレイに落とした後に、この作業をケレンといい”サンドペーパー”や”ワイヤーブラシ”でキレイにします。
また高圧洗浄機の水道料金は家主の負担になり、大量の水を使いますが、水道料金にすれば2000円もあれば十分なので、そこまで負担に考えなくてもよいでしょう。
下塗り
塗料の塗りは3工程で「下塗り」「中塗り」「上塗り」に分かれます。その中で下塗りの役割は、塗料と外壁の密着度を高める役割があります。下塗りの塗料は、”シーラー”、”プライマー”と言われています。
中塗り・上塗り
この工程で塗られる塗料が「ウレタン」、「シリコン」、「フッ素」です。中塗りと上塗りは同じ塗料が使われます。上塗りは最終工程のため、仕上げ塗ともよばれます。
アパートの外壁塗装を安くするには?
アパートの経営者は利回りもありますから、少しでも費用は安く押さえたいものです。かといって、安くても悪い業者にだまされると、本来10年持つ塗料が、3年で塗り替えをしなくてはいけないということもあるのです。
信頼できる塗装業者は、相見積もりを行い、各社の話を聞くことでしっかりとした塗装ができる可能性が高くなります。それには一括見積サービスを使うのが無料でカンタンです!

外壁の現場を20年仕切っている。外壁塗装は詐欺が多い業界。詐欺を撲滅したい。匿名で業界の事情を暴露します。名前はペンネームです。
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