ALC壁って言うと、難しい名前してますよね?ALCは軽量の気泡コンクリートって覚えてください。ALCは開発されたのは、1920年ですが今でも新築の主力の外壁材です。なぜなら軽くて、施工性が高いから現場には好まれる外壁材です。
そしてALCの最大のメリットは、耐久性に優れていることです。ですからALC外壁は、しっかりメンテナンスすれば50年間は建て替え必要なし!と言われています。
でも、ALC外壁には大きなデメリットがあります。それは耐候性が弱い、つまり水に弱いのです。外壁の大きな役割の一つが、雨風や温度の変化に強いことですが、ALCはその役割を塗装に持たせるのです。
ですからALC外壁の塗装は、塗料でいかに耐候性に強い塗料を使うかが重要にになります。それでは本日はALC外壁の塗装の注意点について解説いたしますよ!
まずはALC外壁のメリットとデメリットを紹介いたします。
ALC外壁のメリット
軽い
軽量のコンクリートが主要な材料だから非常に軽いのです。外壁が軽いことによって、地震は重い外壁ほど、大きく揺れるから、軽いことで地震に対しても強い家を作ることができます。
施工性が高い
工場でALCパネルを加工し、壁に貼り付けるので施工性がかなり高い!塗り壁にくらべると少ない労力で完成させることができます。
断熱性が高い
ALCは外壁の中でも高い断熱性があり、季節の温度の変化を受けずらいのです。なぜなら多くの気泡が材料内部にあるので、この気泡がダウンジャケットみたく空気の層を作って、外部の熱を絶ちます。
さらに、断熱材を使うことで高い断熱性を住宅に持たすことができるから、夏は涼しく、冬は暖かい住宅にすることができる外壁なんです。
耐火性
主成分がコンクリートだから、火にたいしては、めっぽう強い材料なんです。家の周辺で火事が起きても、中の住人の生存率を高くすることができます。いざという時にたよりになる機能です。
遮音性
ALCは防音性の素材として使われていますが、素材そのものに遮音性があっても、建物の構造に隙間があったりすると、振動は空気をつたわってくるから、家の構造も関係することを覚えておきましょう。ただ遮音性が高い材質であることは間違いありません。
湿度の調整
ALCは小さい穴がいっぱい空いている構造ですから、その穴が湿度の調整する機能を持ちます。つまり湿度が高いときには、空気中の水分を吸収し、湿度が引くときには、水分を放出する機能があります。さらに適切な塗装を施せば、室内の湿度を調整する機能をもつのです。
ALC外壁のデメリット
外壁としては高い耐久性をもつ、ALC壁ですが、致命的な弱点があります。

吸水性が高いから、水の影響を受ける!
ALCは外壁として、耐久性や、断熱性、遮音性など様々な機能に優れる分、外壁としては、致命的な耐候性、特に雨などの水に極めて弱いという大きなデメリットがあります。
ですからALC外壁の耐候性を持たせるのは、塗料の役割になります。必然的にALC外壁に塗る塗料は、このデメリットを最大限防げるものを使う必要があるのです。
定期的なメンテナンスが必要
耐候性が弱いので、塗膜が剥がれたりすると、そこから一気に外壁の劣化がはじまりますから、劣化する前に、メンテナンスを行う必要があります。
シーリングの補修が必要
パネルとパネルのつなぎ目にシーリングがありますが、そのシーリングが劣化すると、そこから水が入ってくることになりますから、例えばサイディングボートと比べても、シーリングの補修にはシビアに見る必要があります。
ALC外壁の塗り替えの時期は?
ALCは吸水性が高く、耐候性が弱いため定期的なメンテナンスが必要になってきます。ざっくりですが、最低でも10年に一度のタイミングで塗り替えをするのがいいでしょうが、次のような症状がでていたら、すぐに塗り替えを検討しよう。
塗装の浮きや剥がれ

ALCは塗装があるから、外壁としての防水性を保つことができるのですが、その塗装が劣化すると、水が浸入し、水が浸入すると中の鉄筋が錆びて、膨張し、外壁がボロボロになる負のサイクルに陥ります。
ですから、塗装の劣化のサインを出始めたら、すぐに塗装しましょう。
シーリングの劣化もまずい!
ALCの外壁には、大きな注意点があります。それは繋ぎ目の”シーリング”が存在することです。ですからシーリングが劣化すると、ここから”水”が浸入してきますから、シーリングの劣化も見逃すことはできません。
しかもALCでやっかいなのは、サイディング等の他の外壁より、網目が細かいため面積が広い分、劣化する可能性が高い。
だからシーリングが劣化している場合は、増し打ちしましょう。
ALC外壁で使うべき塗料とは!
まず外壁塗装の基本は3回塗りであることを念頭においてください。そこで重要なのは下塗です。
中塗り・上塗り==>塗料の色や、機能が発揮される塗料
下塗には、微弾性フィラーや、シーラーという下塗専用の塗料を塗ってから、次の中塗りと上塗りを行います。
中塗りと上塗りは同じ塗料を使います。
フッ素塗料は雨・風に強い!
耐候性が強い!フッ素塗料がおすすめです。フッ素塗料の特徴としては、
✔耐候性(雨、風、気温変化に強い!)
✔耐用年数が長い
✔光沢が長持ちする
といった特徴があるので、耐候性の弱いALC外壁には相性がいい塗料です。しかし一方でフッ素塗料のデメリットもあります。それは、コストが高いことです。
もしそこまで予算を用意できないのであれば、次に紹介するシリコン塗料でもいいと思います。過去にフッ素塗料の記事を書いたので、下記の記事も読んでみてください。
おすすめ記事:フッ素塗料のメリットとデメリットを完全解説!
シリコン塗料は万能型でコストも安い!
シリコン塗料がALC外壁に一番使われる塗料です。というより、外壁や屋根を含めてもっともスタンダートな塗料が、シリコン塗料なのです。シリコン塗料のメリットは、下記のとおりです。
✔コストパフォーマンスが高い
✔耐久性がそこそこ高い
✔耐候性が高い
✔耐熱性が高い
✔光沢のある仕上がり
シリコン塗料のデメリットは、あることはありますが、ほとんど気にしなくていいレベルです。例えば塗膜が固いので、付着性が若干弱いなどです。
ですから、予算に余裕があれば、フッ素塗料を検討し、そこまで予算をかけなくてもいいよ!という方は、シリコン塗料を選びます。
ALC外壁の専用塗料も各メーカから発売されており、シリコン塗料とフッ素塗料どちらも発売されております。
ALC外壁塗料の費用感は?
45坪の家の相場は以下のとおりです。
45坪のALC外壁の塗り替え・工事 の費用相場
塗装・工事内容 | 価格 |
---|---|
フッ素塗料による塗装 | 150万円 |
シリコン塗料による塗装 | 120万円 |
シーリングの打ち替え | 20万円 |
シーリングの打ち増し | 15万円 |
ALC外壁の塗装のまとめ
本日は、ALC外壁の塗装をまとめてみました。ALC外壁は耐候性が弱くて、吸水性が高いから、その機能を塗料に持たす必要がある。ですから塗料には、シリコンやフッ素のような耐候性の強い塗料を使いましょう。
また、シーリングの劣化から、水が入ってくることがあるので、シーリングのメンテナンスにも気を使いましょう。
もし、メンテナンスがきっちりできれば、ALC外壁は耐久性が50年と言われてますから、建て替える必要がなくなりますよ!
塗装をするとなると、業者の選定ですが、外壁塗装の一括見積サービスを使って3社くらいから相見積もりをとるのをおすすめいたいます。
そして値段だけで決めるのでなく、「ALC壁なんですけど、実績はいかがですか?」と聞いてみましょう。実績がある業者であれば、本日の記事に書いたことはスラスラ語れるはずですから、業者を選ぶ判断基準になりますよ。

外壁の現場を20年仕切っている。外壁塗装は詐欺が多い業界。詐欺を撲滅したい。匿名で業界の事情を暴露します。名前はペンネームです。
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