アクリル塗料は外壁塗装にまだ使われているのですか?

アクリル塗料というと、もう昔の塗料ってイメージがあるかもしれませんが、用途によってはまだまだ現役の塗料です。

確かにアクリル塗料は外壁や屋根の塗料として主流の塗料ではありません。現在の主流の塗料はシリコン塗料です。

でも、湿気が気になる室内や軒天井や、あんまり耐久性が必要とされてない場所の塗料としては、アクリル塗料は重宝されています。ですから大手塗料メーカーから、今でも販売されています。なによりも価格が安いというのが最大のメリットです。

それだけではありません。アクリル塗料は塗りやすい塗料ですから、塗装工事が簡単なんです!さらに新築の家の外壁にはよく使われています。

本日はまだまだ現役のアクリル塗料を、外壁塗装で30年親方をやっている私が解説いたします。

アクリル塗料の特徴は?

アクリル塗料のメリット

✔価格の安い
✔発色がいい
✔ツヤがあり、ツヤが長持ちする
✔仕上がりが滑らかになる
✔重ねりしやすい
✔塗りやすい(施工性が優れている)
✔イベントの建物等の短期間限定の建物に最適
✔透湿性が高いから湿気が気になる軒天井や室内の塗装に最適
✔高温でも変色しづらい
✔電気絶縁性がある
✔ほとんどの外壁材に塗れる

安かろう、悪かろうと思われているアクリル塗料にはこんなにメリットがあるんです。室内の塗装など、耐久性が必要とされていない箇所には最適ですし、堀とかの塗装にも使われています。

そしてアクリル塗料は施工性、つまりすごく塗りやすい塗料なんです。仕上がりもツヤツヤでキレイなんですよ。アクリルどんな素地にも塗れるて施工性が高い塗料だから、どんな職人が塗装をしても、仕上がりは、それなりのものになるというメリットもあります。

新築にも使われるアクリル塗料!?

外壁の塗り替えには使われないのに、なんで新築にアクリル塗料が使われるのでしょうか?決して手抜き工事ではありません。それには二つの理由があります。

①新築だからキレイに見せたい業者の意図

アクリル塗料はデザイン性が強い施工に好んで使われる塗料です。仕上がりはとにかく綺麗な塗料なんです。だから新築にも売れるように、ツヤツヤの塗料を使います。そしてアクリル塗料が新築に使われる重要な理由はつぎの②です。

②新築の素地がモルタルや木材の場合、ひび割れを起こしやすい。

実は新築の建物は、木材やモルタルを使うと素地が少し動きます。こういう動く材料には塗料がひび割れ(クラック)を起こしやすうのです。だからどちらにしろひび割れをして、塗りなおす必要があるなら、最初から高い塗料を使わないで、安いアクリル塗料を使うことが多いのです。

アクリル塗料のデメリット

✔耐用年数が短い(6年~8年、現在はシリコン塗料がメイン10年~)
✔耐候性が低い
✔防汚性が弱く汚れやすい
✔こまめなメンテナンスが必要になる
✔塗膜にが固いからひび割れ(クラック)しやすい
✔屋根用の塗料が大手からでてない(日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研)

アクリル塗料の大きなデメリットとは耐用年数が低いことです。耐用年数が低いと、コストが高くつくことにつながります。下記の表をみてください。ウレタン塗料とシリコン塗料とのコストの比較表です。

アクリル塗料とウレタン塗料とシリコン塗料のコスト比較表

アクリル塗料の比較表
※足場を含めた外壁塗装の価格

つまり、塗料としては価格の高いウレタン塗料やシリコン塗料の方が1年あたりのコストでみると安くなります。これがアクリル塗料が外壁塗料としては使われなくなった、一番の理由なんです。

その他のデメリットとしても、汚れやすかったり、クラックが入りやすかったり欠点は少なくありません。

アクリル塗料はなぜ耐久性が低いのか?

アクリル塗料がなんで耐久性が低いのかを説明いたします。

アクリル塗料は紫外線を浴びるとラジカルという電子が不安定な状態になります。ラジカルというのは不安定な電子の状態をイメージしてください。そして樹脂同士のぶちぶち切れていき、行面がデコボコになります。

そうするとツヤも消えて、雨風に樹脂が流れてしまい、結果、耐久性が失われるのです。

シーラー(下地塗料)が不要な場合もある

塗料には「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回塗りが基本です。

その中の「下塗り」は専用の下塗り塗料を使います。プライマーとかシーラーって言われる下塗り用の塗料です。この下塗用の塗料があるので、中塗り、上塗りの塗料がちゃんと密着するのです。

ですが溶剤のアクリル塗料は、塗り替え前の塗料の下地がアクリル塗料の場合、この下塗り用の塗料が不要の場合もあります。塗料が古い塗料を溶かして密着するからです。それだけ密着性が高い塗料なのです。

弾性アクリル塗料

アクリル塗料と言っても、いろんな種類があります。この弾性アクリル塗料の最大の特徴は名前のとおり弾力があります。

ですから、ひび割れ(クラック)しやすい素地のモルタルやコンクリートによく使われるのです。防水性も高いという特徴があります。でも、やっぱりアクリル塗料なので、耐用年数は短いです。でもシリコンが含有されているタイプもあり、耐久性が長めな塗料もあります。

アクリル塗料はどういう人に向いているのか?

アクリル塗料に向いているのは、下記の方々です。

①とにかく安く塗装工事を行いたい人

たしかに安いです。しかし長期的にみるとコストが安いのはシリコン塗料です。長期的安さをもとめる人には、コストパフォーマンスが高いシリコン塗料を使いましょう

②家のデザインを重視する方

アクリル塗料は仕上がり、とくにツヤでピカピカです!塗料は基本重ねて塗れば、キレイに仕上がるものです。アクリル塗料は重ね塗りがカンタンだから職人の技術が未熟でもキレイに仕上がる塗料です。カラーやデザインにこだわりのある人はアクリル塗料がおすすめです。

③塗料の耐久性を求めない方

例えば5年以内に立て壊すことになる建物はそもそも耐久性が必要ありません、安い塗料を使うに限ります。あとは5年に一回は家の塗装を塗り替えたいという人にも耐久性が低くて安い、アクリル塗料は最適です。

DIYに向いているアクリル塗料

私はDIYはおすすめしていませんが、それでも自分で塗装したい方には、それこそアクリル塗料は最適です。アクリル塗料は素人でもキレイに塗れる塗料です。重ね塗りも簡単です。

何よりDIYは安く塗装をするということにつながりますから、そういう意味でもアクリル塗料は格安ですから、DIY用の塗料としては最高です。

怪我には気を付けてくださいね!

アクリル塗料のまとめ

アクリル塗料は外壁塗料や屋根の塗装では、もう時代遅れの塗料ですが、用途によっては今でも現役で使われる塗料です。

例えば、内装の塗装には重宝されます。内装は屋根や壁と比べても風雨にさらされないので、劣化しずらいのです?内装の塗料には耐久性が求められないからです。

もし、業者に塗装の見積もりをお願いしたら、頼んでもいないのに外壁塗料に「アクリル塗料」がかかれていたら、注意が必要です。なぜならアクリル塗料は通常、外壁塗装に使われることがないですから。

そんな時は、一括見積サービスを使って複数の業者から見積もりをとるようにしうましょう。残念ですが、悪徳業者も少なくない業界です。必ず相見積をとって、価格感をつかんで良い業者を選びましょう。

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