羽目板の外壁塗装の方法と注意点|羽目板のメリットも解説

古来より、高温多湿な日本では杉の羽目板がよく使われていました。今どきあまり使われませんが、メリットも多く、しっかり手入れを行えば、100年持つ素材と言われており、神社仏閣でも使われており、手入れが行き届いているから長持ちするのです。

しかし、木材は動きのある素材ですから、塗料も剥がれやすいので5年に一度は塗り替え(メンテナンス)が必要になります。

羽目板のメンテナンス(塗装)となると3つの方法が考えられます。

①シリコン塗料などの通常の塗料で塗り替える
②木目の良さを活かしつつ、オイルステイン系の塗料をぬる
③羽目板の上からサイディングボートを張り付ける

サイディングボート全盛の今でも、羽目板を使う方は、木目のデザインを大切にしてますから、オイルステイン系の塗料を使う方が多いです。本日は羽目板塗装の注意点を、外壁塗装で30年親方をやっている私が解説いたします。

羽目板の外壁塗装

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羽目板の壁はメンテナンスをしっかりやれば、日本の古来の建物のように、100年以上持つと言われていますが、それはメンテナンス(塗り替え)をしっかり行った場合です。羽目板の塗り替えは遅くとも5年に一度は塗り替えが必要なため、長期的にみるとコストが高くつきますから、手間とコストが非常にかかる外壁と言えます。

羽目板のメンテナンス(塗装)には3つの方法があります。

①通常の外壁の塗装方法で塗り替える
②木目の良さを活かしつつ、オイルステイン系の塗料を塗る
③羽目板の上からサイディングボートを張り付ける

それでは各方法を解説してまいります。

①通常の外壁の塗装方法で羽目板塗装を行う

羽目板であっても通常の塗装と工程はかわりませんが、羽目板は下地調整に時間がかかることが多いです。

下地調整作業

サンドペーパーを使い、ケレンという作業を行います。ケレンとは旧塗膜をキレイに研磨して削り取ります。ケレンだけでは既存の塗料が完全に落ちませんので、シンナーを使って溶かして、徹底的に旧塗料を落とします。

塗装のポイントは、この下地処理にかかっていますから、次工程で塗る塗料の機能を最大限に発揮するためにも、旧塗膜をキレイに落とします。

またこの工程で、痛みが激しい板は、塗装せずに張り替えてしまいます。張り替えは大工に依頼します。

下塗り

塗装には「下塗り」「中塗り」「上塗り」という3回の塗りの工程があります。そのうちの「下塗り」は素地の羽目板と塗料の間になり、塗料も密着性を高めるためにあります。

下塗りの塗料はいろいろありますが「シーラー」が使われます。木材のように塗料の吸い込みが多い素地には、吸い込みを抑えるシーラーが下塗り塗料としては最適です。

中塗り・上塗り

「中塗り」と「上塗り」は同じ塗料が使われます。「上塗り」は仕上げ塗りとも言われます。羽目板には、ウレタン塗料かシリコン塗料が使われます。

通常、現代はシリコン塗料がスタンダードですが、塗り替え間隔が5年の羽目板では、シリコンの長所の耐用性が必要なく、ウレタン塗料の方がコストが安くすみますし、動きのある木材の塗料には、弾力性の強いウレタン塗料は羽目板にうってつけです。

また紫外線カット機能のあるシリコン塗料もよく使われます。

羽目板の外壁塗装の注意点

下地調整に時間がかかる

羽目板の塗装となると、塗装作業より、その準備に時間がかかることが多いです。とくに日差しが強くあたる部分は塗装が剥離しているだけでなく、劣化が進みボロボロの事がよくあります。

劣化の激しい部分は、大工に依頼して張り替えを行います。羽目板のいいところは、張り替えも、そんなに価格が高くないことですから、劣化が進みすぎている場合は張り替えを行います。

張り替えが必要かどうかは、事前に塗装業者が判断し、家主に報告して大工を手配し、張り替えをお願いします。

吸い込みが多いため塗料を多く使う

木の素材は塗料の吸い込みが多いため、塗料を多く使うことになります。また中塗り、上塗りをしっかり行わないとムラが出やすい素材です。通常の素材より吸い込みが多いため、経験のない職人は、塗料の量を間違うこともあります。

羽目板の施工経験がある塗装会社に依頼しなくてはなりません。

羽目板の塗装は希望の色が出しずらい

素材が木なので、木目によって希望の色がでない場合がありますから、塗装会社にお願いして、目立たない箇所で試し塗りをしてもらい、色を業者と一緒に確認しましょう。

木目の良さを活かしつつ、オイルステイン系の塗料を塗る

羽目板のような木材には、浸透性で防虫性・防腐性の強いオイルステイン系の特殊塗料のキシラデコールを使うことも多いです。

またオイルステイン系の塗料は、木がもつ味わいを活かすことができる塗料です。イメージ的には、学校の技術の時間に木に塗ったニスをイメージしてもらうのがわかりやすいでしょう。

動きのある木材には従来の塗料だと、どうしてもはがれやすくなってしまいます。しかし浸透型の塗料のため、塗料の剥がれがありません。

オイルステイン系の塗料は2度塗りです。羽目板は吸い込みが強いので、2度塗ることでムラがなくなります。

しかし、キシラデコールは臭いがきつく、頭が痛くなるという方もいますし、年々使われなくなっています。価格も安くはありません。それでも羽目板の木目調のデザインを大切にする方に向いている塗装方法です。

③羽目板の上からサイディングボートを張り付ける

羽目板の塗装の依頼を受けた時、私がお客さんにお願いするのは「サイディングボートを張り付けませんか?」という提案です。羽目板はせっかく塗装しても、5年程度しか塗料がもたないので、長期的に考えるとサイディングボートを張り付けるという選択肢もあります。

方法は、羽目板の上に添え木を張り、その上にサイディングボートを張り付けます。ただし①~③で最も費用が高い方法ですから、羽目板のデザインにこだわりがなく、長期的に考えた方向けのメンテナンスです。

この施工方法を選ぶ場合は、実績のある業者に依頼しましょう。

 

羽目板のメンテナンス(塗装)の費用感は?

通常と塗装より、下地処理に時間がかかることが多く、また劣化の激しい場所は、張り替えになってしまい、大工さんに仕事を一部依頼をしなくてはなりません。30坪の家の施工の場合、通常の羽目板の外壁塗装なら60万円くらいが相場ですが、羽目板の一部の張り替えが発生した場合は、大工さんが費用になると、10万~20万プラスで費用がかかります。

また、サイディングボートを張り付ける場合は、150万円以上かかります。

>>羽目板の外壁塗装の業者を探すには?

外壁として羽目板のメリットとは!

外壁塗装としては、耐用年数が短く、メンテナンスが必要な羽目板ですが、その最大のメリットは、味わいのあるデザインです。そしてこまめにメンテナンスを施すことで、100年以上持つ外壁でもあるのです。

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羽目板の種類

羽目板には、杉やヒノキが使われます。ヒノキの家はその匂いが住む人の心を穏やかにしてくれます。そして木材ですから、木材の模様にも以下のような種類があり、

・無節
・小節
・純白
・総赤身

木の模様によって名称が異なります。また羽目板の木材には無垢材と集成材があります。

無垢材は、製材のままのものをいい、集成材とは乾燥させて板を接着剤で接合したもののことで、集成材の方が、強度があるとメーカーから説明されていますが、接着剤は化学物質であるため耐用年数が持ちません。多くのハウスメーカーでは集成材が使われています。

なぜなら、無垢材を集めるは大変でコストもかかりますので、集成材が業界の標準とされているからです。

 

 

羽目板のメリット

✔自然素材だから味わいがある
✔環境にやさしい
✔メンテナンスを行えば耐久性が極めて高い
✔張り替えが簡単
✔重量が軽いため家への負担が軽い
✔断熱効果が高い
✔夏場に触れても熱くない
✔調湿効果がある
✔耐候性が高い

羽目板のデメリット

✔メンテナンス(塗装)が定期的に必要
✔日差しに特に弱い
✔自然素材のため、模様に若干のバラツキがある。
✔動きのある素材のため伸縮が激しい
✔メンテナンスの頻度が他の外壁より多いため費用がかかる
✔燃えやすい

 

今や一般的な家の外壁としては、使われなくなった羽目板ですが、実は高温多湿の日本にはぴったりの外壁なのです。杉やヒノキの内部には空気層があり、熱の伝統率が低いため断熱効果が高く、木材のため湿気を吸収するなど木材特有の調湿効果があるのです。

 

 

羽目板の外壁塗装のまとめ

外壁としては羽目板は、メンテナンスが強く求められるため、多くのメリットがあっても強いて使う理由は少ないです。ですから現代においては木材の味わいやエコを意識した方が好んで施工します。

羽目板の塗装は遅くとも5年に一度は、塗りなおしましょう。その際は羽目板は他の素材と違い、木であるため、塗料の吸い込みが激しいという特徴があるので、一括見積サービスを利用して、羽目板塗装が得意な業者を紹介してもらいましょう。

外壁の現場を20年仕切っている。外壁塗装は詐欺が多い業界。詐欺を撲滅したい。匿名で業界の事情を暴露します。名前はペンネームです。